息子ちゃんが骨折したのは、少年サッカークラブで、リフティングの練習中に転倒したことが原因だった。
いまもほとんど動けないので、もちろん学校には行けず、トイレに行くにも介護しなければならない状態だ。
親に迷惑をかけまいとしたのか、痛みを堪えて立ちあがり、慣れぬ松葉杖の練習をして転んだ時には、断末魔の叫びをあげて気が狂ったように泣いた。
自分のミスが招いたこととはいえ、まだ八歳の子供だから、骨折の痛みには耐えられないのであろう。
子供の泣き顔をみると、なんとも言えないほど切ない気分になって、いつも一緒に泣きたくなる。
そんな気持ちになった時に、サッカークラブの規約で、練習中にケガをした場合の対応が書かれていたことを思い出した。
泣き疲れた息子ちゃんが眠りに落ちるのを待ち、入会時にいただいた規約を読んでみる。
すると、入会手続完了と同時に、スポーツ傷害保険に加入することが明記されていた。
早速、責任者であるコーチに連絡してみる。
「すみません。加入手続きするのを、失念していました」
「この男、完璧なのである」では、とても済まされない事態だ。
さて……。
どうしたものか……。
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規約
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