今シーズン最後の海に行った時の話だ。
そろそろ撤収という流れになり、浮きモノやキャンプ用具を片付けていると、俺の特製ハイボールによってご機嫌になった親友の奥さんから、突然にカンチョー攻撃をされた。
不意なことに驚きながらも、苦笑いを浮かべてやり過ごすが、どこかリアルな感触に戸惑う。
すると、カンチョーした側である親友の奥さんが、突如として悲鳴を上げた。
「キャーッ! ゆうさん、ケツに穴空いてる!」
「ホント?」
自身のケツに手をあてて、水着の状態を探ってみると、アイラインに沿う形で、水着が真っ二つに裂けているのがわかった。
それを見ていた息子ちゃんは、右手で腹を抱え、左手では俺を指差して、涙を流す勢いで爆笑している。
破れている水着が、笑いのツボに入ったらしい。
あまり使用してない水着なのに、いつ破けたのだろうか。
まったく心当たりはないが、朝から破けていたとすれば、とても間抜けな話である。
そもそも、図らずもリアルなカンチョーをしてしまった彼女の指は、果して大丈夫だったのであろうか。
いつでも完璧な自分を呪いながら、彼女の指を案じてしまう俺なのであった。
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リアルカンチョー
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