この連休を利用して、二日間にわたり群馬県内の林道を走りました。
初日は天候にも恵まれ、エキサイティングな林道を存分に楽しむことができましたよ。
チェックインしてから近くの温泉で身体を休めたあと、ホテル近くの居酒屋で食事をとり、早めに解散して翌日に備えました。
二日目の集合は、午前六時半。
朝食会場で待ち合わせなので、朝食券を片手にエレベーターに乗り込みます。
「ご宿泊のお客様でしょうか?」
「はい」
「朝食券をお願いします」
「はい」
珍しく忘れずに持ってきた朝食券を自身満々に差し出す。
すると、甲斐甲斐しく朝食券を受け取ったウェイトレスのお姉さんが、恐縮した様子で俺に言った。
「あの、お客様。これ、違う券なんですけど……」
「え!?」
ウエイトレスさんが戻してきた券を改めて確認してみると、そこには「ディナー割引券」と書かれており、この場で使えないことが一目でわかった。
夕食のディスカウントクーポンと朝食券を間違えて持ってきたのである。
「部屋に戻って取ってきます……」
落ち込んだ様子を見せつけながら悲しげにアピールしてみると、途端に顔色を変えたウエイトレスさんが言った。
「ご宿泊のお客様でしたら部屋番号とお名前で入れますので……」
ウエイトレスさんの気遣いに救われ、なんとか朝食にありつくことができたが、朝一から完璧な自分に呆れたのは言うまでもない。
「さすがだなあ。ホント敵わないよ……」
一連の出来事を目撃した仲間の言葉が、落ち込む俺の心に突き刺さる。
今日の俺も、やっぱり完璧だ。