「手裏剣作れるようになったから、パパにも作ってあげるね」
最近、折り紙に目覚めた息子ちゃんが、覚えたての手裏剣を折ってくれるという。
今までにも、紙鉄砲やお寿司などを作ってくれたことはあるが、手裏剣は初めてだ。
「中に願いごとも書くから楽しみのしててね」
手裏剣の中に願いごとを書く意味はわからないが、どんな願いごとを書くのだろう。
楽しみに待っていると、こんな仕上がりの手裏剣を持ってきた。
表面にある「だいじ！」の文字が、我が子ながら微笑ましい。
「開けてみてよ」
折角作ってきた手裏剣を、言われるがままに開封してみる。
これは、わかる。
これは、ちょっと意外だ。
これは嬉しいけど、夢としては小さすぎるかな。
やっぱり、これが本音だろう。
「ポケモンとかドラクエの世界に行って何したいの？」
「あのね、ポケモンは戦いたいからだけど、ドラクエでは呪文を覚えたいの。だってさ、ザオリクの呪文を覚えておけば、パパが死んでも、すぐに生き返らせることができるんだよ」
息子ちゃんよ！
随分と泣かせてくれるじゃないか。
なるべく死なないように頑張るけど、逝っちゃった時は、よろしくな！
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