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完璧道

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当ブログをご覧いただいている皆様、あけましておめでとうございます。


本年もよろしくお願い致します。






昨年の大晦日は、家族や親戚のみんなで
集まり、亡き親族の墓前に花を供えた。

それから親戚の皆様との忘年会に参加して帰宅すると、影野先生からご連絡いただき、恒例になりつつある年越し飲み会を実施することに……。

「何時くらいになりますか」

「十時きっかりには到着できます」

電話を切って時間に間に合う様に家を出ると、駅に着いてから財布を忘れたことに気がついた。

「申し訳ありません。財布を忘れてしまったので十五分ほど遅れます」

「うわあ、完璧だ。さすが本物は違いますねえ。ガハハ……」

たしか昨年の大晦日には、数日前の飲み会で忘れたカバンを先生にご持参いただき、非常に恐縮したはずだ。

それなのに、なぜ、こんな失敗を繰り返してしまうのだろう。

自責の念に駆られながら家に戻ると、こういうタイミングだけは決して逃さない嫁が俺を出迎えた。

「どうしたの?」

「財布忘れたの……」

完璧な話に食いついた嫁が、普段見せることのない笑顔で俺に尋ねる。

「どこで気付いたの?」

「駅……」

「ギャハハハハ……」

嫁の高笑いを玄関のドアで遮り、駅までの道を急ぐ。

運良くホームに停車している電車に乗り込もうとすると、目の前で扉を閉められた。

次の電車が到着するまで、十分近くかかる見込みだ。

完璧のループから脱することのできない夜は辛く悲しい。

ようやくに待ち合わせ場所に辿り着くと、先生が妙に嬉しそうな顔で一枚の紙を差し出した。

{8DDC11E5-4557-4EBF-9BE8-3EFF1221FD08:01}

この道を行けば、どうなるものか……。

皆さんに迷惑をかけない程度に、今年も頑張りたいと思います。






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